喪中はがきは、年賀状と違い毎年出すことがないため、ルールやマナーについて知らないことが多いです。喪中はがきを出す時期は11月~12月上旬までに相手に届くようにします。その理由は、年賀状を作成する前に届くようにするためです。喪中はがきを送るときに気を付けておかないといけないマナーがあります。年配者や先輩などは知っているマナーを自分が知らずに送ることは、あとで恥ずかしい思いをすることになりますので、しっかりと抑えておきましょう。

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喪中はがきのデザインのルール

喪中はがきは業者に依頼することもできます。そのときは、ある程度のデザインの中から選ぶことができ、マナーに則ったテンプレートが準備されていますので、心配する必要はありません。自分で喪中はがきを作るのであれば、白黒の喪中はがきが一般的ですが、カラーでも問題ありません。ただ、モノクロに比べ、カラーのが作成するのに、値段は高くなります。

喪中はがきのデザインとしては、花のイラストが入った喪中はがきを使うことが多いです。定番の蓮や菊、藤や桔梗、気品のある百合や桜など故人が好きだった花を入れることもあります。背景には、山と湖の絵柄がやわらかい薄墨で描かれていたりや富士山の素材もあります。どういったデザインがマナー違反になるのか詳しく決まっていないので、親や目上の人などに失礼のないデザインを選ぶことが大切です。

【選ばないほうが良いデザイン】

・お正月を思わせる門松やしめ飾りなどのデザイン

・派手なカラーや明るいパステルカラーなどの色合い

・その年の干支は入れない

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喪中はがきに写真を入れるのはマナー違反?

喪中はがきに写真を入れるのはマナー違反であると明確に記しているものはありませんが、故人の写真を載せることは、あまり褒められた行為ではないとされています。幅広い年齢層に失礼のない喪中はがきを出す必要があるので、写真を入れたハガキは出さないようにしましょう。

写真をハガキに載せることは、宛名や住所が書かれているため故人の写真とは言え、載せないほうが良いでしょう。本来、写真を送るときは封書に入れて送ることがマナーとされていますので、喪中はがきに写真を載せることは簡略化したことに過ぎないという意見が多いです。

喪中はがきの意味は、近親者が亡くなったため年賀の欠礼をすることで、年賀欠礼状を簡略化することは相手にとって失礼に当たるという考え方が大半を占めています。若い人の間では、メールやLINEなどでの報告や連絡が当たり前になっているので、時代が変わっていけば喪中はがきに写真を載せることが当たり前になってくることもあるかもしれません。

喪中はがきの宛名はボールペン、それとも薄墨?どっちが正解

お香典の表書きには薄墨を使うのが一般的です。薄墨で書く意味は、「墨を擦っているときに、涙があふれ、擦っても擦っても薄い墨になってしまいます」という表現です。他には、「悲しみで力が入らず薄い墨しか擦れませんでした」という意味もあります。どちらにしても悲しみを表すのに薄墨を利用しています。喪中はがきも「悲しくて年始のご挨拶を控えさせていただきます」という意味なので、薄墨で書いたほうがいいです。

はがきの宛名を印刷をするときは、普通の濃い黒になってしまいますが、それでもマナー違反ではありませんが、有料の筆王や筆まめなどの宛名印刷ソフトには、薄墨設定ができますので、その機能を使うといいです。手書きするとき、ボールペンやサインペンで宛名書きをしても失礼にはならないのでご安心ください。

喪中はがきの宛名を書くときは、薄墨で書ければ薄墨で書き、ボールペンやサインペンで書いても問題ありません。

喪中はがきは切手でなく料金別納スタンプでも良い?

切手が印刷してある官製はがきを利用することが多いと思いますが、私製はがきを使用することもあります。私製はがきには、切手が印刷されていないため、自分で切手を貼る必要があります。喪中はがきに貼る切手は、弔事用のシンプルな柄が日本郵便で売っていますので郵便局の窓口で購入することができます。

喪中はがきは、毎年年賀状を出している人や送ってきてくれる人に喪中はがきを出しますが、出す件数が多いと、喪中はがきはに1枚1枚切手を貼っていくことは大変です。そこで、料金別納制度を利用できれば、スタンプを押すだけ、または宛名印刷をするときにマークを印刷すれば、いいだけなのでとても楽になります。年賀状のやり取りは、少なくなってきているとは言え、100人以上に送付するのであれば料金別納を利用してもいいと思います。

弔事用切手が使われることが多いですが、料金別納で送られてくることもあります。裏面のデザインには、気を付けたほうがいいですが、料金別納でもマナー違反になるようなことはありません。

料金別納を利用するときには、幾つかの注意点があり、

・ポストから投函は出来ませんので、郵便局の窓口で手続きをします。

・同じ料金のはがき10枚以上から受け付けてくれます。

・料金別納のマークには細かいサイズ指定があります。

喪中はがきに一言コメントを書くことはマナーに反するの?

喪中はがきは、儀礼的なことを記載していますが、一言添えることによって温かみのあるハガキになります。一言コメントはマナーに違反していると言う人もいますが、個人的には添えても問題ないと思います。一言添えても問題ないとしているところもあります。これが正解ということがなく、臨機応変に対応するのが喪中はがきなのかもしれません。

一言添えるにしても、なんでも良い訳ではありません。「結婚しました」、「子供が生まれました」、「今度遊びに行きましょう」などのおめでたいことや弔事にそぐわないレジャーのお誘いなどは控えます。どうしても報告したいときは、喪中はがきではなく、別に手紙などを出すようにします。

葬儀に来てくれたお礼や健康をお祈りする言葉、親族だけの家族葬をしたことでも構いません。相手が喪中のときに、自分も喪中はがきを出すときには相手へのお悔やみの言葉をコメントしても問題ありません。

喪中はがきに句読点は使わない

文章に句読点を使うのは当たり前ですが、昔は句読点がありませんでした。その流れをくんで、儀礼的な喪中はがきには句読点を使用しないのが一般的な常識です。文が長いときは、読みやすいように区切りのよいところで行を変えます。段落を下げたりすることもなく、書きはじめが水平になるように書きます。

「今年9月、姉、一二三が45歳にて永眠いたしました。」という文章を例にすると、点の部分を一字開けて書き、句読点を付けず、段落を付けず平坦な文章の区切りにします。「今年9月 姉 一二三が45歳にて永眠いたしました」とすることで、儀礼的で厳粛な雰囲気が出ます。

メールで喪中のお知らせをするときがあるかも知れません。メール本文に直接書くときは、必ず句読点を入れてはいけないといったことはないので、読みやすいように区切るといいです。もし、書類を添付する場合は、句読点は使わないようにします。

喪中はがきは横書きでもいいですか?

喪中はがきの裏書きは、横書きでも縦書きでも問題ありません。しかし、縦書きが主流で横書きのテンプレートは少ないです。そのことから横書きは幅広い年齢に受け入れられている訳ではないことが分かります。親しい友達に、横書きの喪中はがきを送るのは問題ありませんが、年配の人には受け入れがたいものがあるようです。

クリスチャン用に作っている喪中はがきの素材では、横書きが多く見受けられます。キリスト教や浄土真宗では、喪中という概念が無いですが、喪中はがきは悲しくて新年のご挨拶もできませんという意味なので、その人の気持ちが喪に服したいのでしたら、出しても構いません。よく勘違いされがちなのが喪中はがきは、年賀状を出さないで下さいという意味と捉えられていることがあります。

喪中はがきは、年賀欠礼状なので年賀状を出しても構いません。しかし、悲しみに暮れている人におめでとうと言うのはそぐわないので、年始状や喪中見舞い、寒中見舞いで返事をするのが失礼がありません。

裏書きが縦書きなら表書きも縦書きにするのが一般的です。喪中はがきの表書きと裏書きは縦書きで出す方が受け入れてもらいやすいようです。

喪中はがきに適した書体

喪中はがきは、儀礼的なイメージが強いものなので毛筆で書いたような書体が好まれますが、上品なイメージがある明朝体も使われていることが多いです。ゴシック体は、カジュアルな雰囲気になるので、使うのは控えたほうがいいです。多くの人が不快にならないような喪中はがきを出すのであれば、書体は行書体か明朝体にするのがいいです。あまりポップな書体は悲しみのあいさつ状には合わないですし、年配の方には受け入れてもらいにくいです。

はがき表面の宛名を書くときの書体も行書体や明朝体を使います。年賀状は、どのような書体を使っても問題ありませんが、喪中はがきとは区別します。文字の色も薄墨印刷にするか黒色にして、おめでたいときに使う赤色などを使ってしまうと常識を疑われてしまうことがあります。官製はがきの表面にある郵便番号の赤枠は問題ないのでそのまま使えます。印刷された切手の柄は、胡蝶蘭柄で冠婚葬祭用に用意されていますので、それを使用するといいです。

喪中はがきの文章に戒名や死因は書かない

喪中はがきを出す意味は、「年賀の挨拶を控えさせていただきます」という意味なので死因や戒名は書きません。よく間違えられるのが、年賀状の前に出すものを喪中はがき、他の季節に出すものが死亡通知と認識している人もいるようですが、喪中はがきと死亡通知は種類が違います。

・死亡通知は誰が亡くなったのかを知らせるはがき

・喪中はがきは年始の挨拶を遠慮しますという挨拶状

11月に不幸があった場合、死亡通知のはがきと喪中はがきは別に作成することが必要です。戒名は忌明けの挨拶状で記載することはありますが、喪中はがきに戒名を記載することはありません。記載するのは、続柄と名前、故人の年齢、お亡くなりになった月くらいです。夫婦連名で出すときの続柄は、連名の一番右側に書かれている人から見た続柄に合わせ、義理の家族の場合、フルネームで書くようにします。

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最後に

身内にご不幸があったときには、年始の挨拶を遠慮しますという意味の喪中はがきを出します。上司や先輩など目上の人にも失礼のない喪中はがきを出すためには、あまり奇抜な絵柄や書体を選ばず、儀礼的なシンプルなものを選びましょう。文例も年末年始のあいさつを遠慮することを記載し、喪中であることや今年お世話になったお礼、体を大切にというお祈り文で構成します。

どなたが鬼籍に入ったのか記載しても良いですし、記載しなくてもルール違反やマナー違反にはなりません。赤ちゃんが死産だったときなどは、妊娠を知らせていない人もいると思います。そんなときは、名前や享年などは記載しないで、喪中だけを知らせるほうがいいです。

喪中はがきが送られてきたら、返事など何もしないことも正しい対応です。すぐお悔やみを申し上げたいときは喪中見舞いを出し、年明けにお悔やみを伝えるハガキを出すのであれば、寒中見舞いにするのが一般的です。

まれに、相手も喪中のときがあります。自分も喪中はがきを出す必要がありますが、相手が喪中だからと、こちらの喪中はがきを出さなくて良いということではありません。喪中はがきの意味を上記で何回も説明していますが、意味を考えれば出す必要があることが分かります。ただし、そのときに一言添え書きしてお悔やみを伝えることが、心遣いになります。



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